銅ペプチド(copper peptides)

銅ペプチドの効果
ペプチドとは、2つ以上のアミノ酸がペプチド結合というもので結ばれた化合物のことです。ペプチドと銅を結合させることで肌から吸収されやすいようにされた化合物が銅ペプチドです。
銅ペプチドは、傷ついたタンパク質を修復する働きがあるので、ニキビ治療薬の成分として使用されてきました。
最近では育毛にも効果があることが分かってきて、銅ペプチドを配合した育毛剤も増えてきました。
髪の毛には太く長く成長する成長期と、それが止まる休止期があります。銅ペプチドを頭皮に塗ることで、休止期を短くして成長期を長くする効果があるという研究があります。
また、植毛の成功率や毛母細胞を大きくするといった効果も発見されているようです。患者の傷口に銅ペプチドを含んだ薬品を塗ると、傷口の回復が早くなるばかりでなく、毛母細胞のサイズにも影響がありました。傷跡の周辺にも毛が生えてきたそうです。そして、研究者達が薄毛の女性にも銅ペプチドをテストしたところ育毛効果が見られたとのことです。
ジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンが男性の薄毛の原因ですが、その生成に関わる5αリダクターゼという酵素を銅ペプチドが抑える働きがあることも報告されています。
プロサイト社より販売されている銅ペプチドをベースとした「トリコミン」(Tricomin)は、FDA(アメリカ食品医薬品局)が2%濃度のミノキシジル育毛剤と同等の効果があると報告しています。
2%のミノキシジル育毛剤には女性用ロゲインやアクタビスなどがあり、かなりの育毛効果を期待しても良さそうです。
銅ペプチドの副作用
銅ペプチドはニキビ治療薬としても使用されますが、含有量が多く治療効果の高い薬品だと皮膚やかさぶたが裂けて出血することがあるそうです。
育毛剤に関してはこれをメイン成分にしたものが少ないためか副作用の報告などはあまり見かけませんが、異常を感じた場合は使用をやめることをお勧めします。
銅ペプチドの含まれる育毛剤
銅ペプチドが含まれる育毛剤として有名なのは「ポラリス」です。ポラリスシリーズの中でも、NR-08、NR-09、NR-10に銅ペプチドが配合されています。
これらは銅ペプチドだけではなく、ロゲインよりも高濃度のミノキシジルが含まれていますので、育毛効果はかなり強力だと言われています。
ポラリスNR-08がミノキシジル濃度7%、NR-09が15%、NR-10が16%です。
ミノキシジル濃度が高いほど発毛効果が期待できます。NR-10はクリームタイプで少し使いにくいので、NR-09の方が現在のところ人気がありますね。
日本国内では直接販売されていませんが、個人輸入代行サービス提供している通販サイトからネットで簡単に購入することができますよ(^^)v
※2016/10/16追記
2016年10月にポラリスNR-08・09の成分が変更され、銅ペプチドが不使用になりました。現在も銅ペプチドを配合している育毛剤は、ポラリスNR-10だけになりました。
※2017/09/10追記
ポラリスNR-10が販売終了になり、後継商品としてフォリックスFR16が発売されました。ミノキシジル16%の育毛剤で銅ペプチドも使用されています。